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在籍してた店から引き抜かれ、大企業帝愛の裏のバニーガールに私はなった。最初は酒を配るだけかと思っていたら、入って2週間ずっとトランプ捌きの講習を受けていた。隣で器用にトランプ操っていたのは、昔お客様に見せてもらったモデルの上田ほのかに似ていた。
「はいはい休憩」手拍子を鳴らしながら事務室に入ってきたのは手入れの行き届いた髪の毛をなびかせ、一目でわかる高級なスーツを見にまとった男だった。
「初めまして、我がカジノへようこそ私が店長の一条聖也です以後お見知りおきを」
ガタイの良い男は
「村上です」
と私たちにミネラルウォーターを配ってくれた。店長は、顔が整っていて、頭からつま先まで手入れされているがやはり24時間営業の疲労でできた「クマ」だけが「ほつれ」が彼を人間たらしめていた。


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