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「ここがオススメの店です」
店の中には20代くらいのおしゃれな女の人たちがおしゃべりしている。
「おい、こんな店俺に場違いじゃないか」
「お茶しに行こうって言ったのはカイジさんですよ」
ドアを開けると店員さんが「いらっしゃいませ」と迎えてくれた。
***
「私はぶどうのパフェにしようかな」
と決めかねていたら、カイジは正面で渋い顔でメニューを見ていた。
「カイジさん、どうしたの」
「げっ、コーヒーすら450円もするじゃねえか」
「カイジさん、声大きい大きい」
「だって、俺金ないもん。なぎささんに見栄張ろうと思ってパチで2倍3倍にしようとしたら1500しか残ってない」
カイジさんは机に突っ伏してしょんぼり上目遣いしてくる。
「カイジさんバカなんですかー」
「藤原さんこそ声大きい!」
「仕方ないですから、ここのパフェ、うちのより数倍おいしいから、2人分頼みますよ。これは奢りじゃなく、私の貸しですからね」
「じゃあ、俺はいちごパフェで」
カイジはだらしない顔で笑った。

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