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「もしもし、カイジさん」
「ああ、時間大事か」
「はい」
私は被せ気味に言ってしまった。
「なぎささんが休みの日によかったらお茶でも」
「はい、ぜひ。パフェで有名なのは駅前の喫茶店、地下のレストランあたりですね」
「俺そういうのに詳しくないから任せてもいいか」
「もちろん」
次のシフトを教えられるのが待ちきれなかった。
***
当日ベッドの上には私が迷って決めかねた服たちが並べられていた。
「お姉ちゃん、ヘアアイロン貸して。うわ、なんでこんな服並べてんの」
「だって…」
「もしかして、だってデートだから服選べないんです」
「その通りです…」
うなだれた。
「お姉ちゃんしょぼくれないで、今日はこれにスカートをインして。雨が降りそうだからエナメルのパンプス履いて行って」
「はーい」
「さあ、早くしないとデートに遅れちゃうよ」
と妹に自室から追い出された。

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