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疲れて脱ぎっぱなしになっているシャツ、靴下、下着をひろい、洗濯機にかける。
遠藤さんの部屋に入ると遠藤さんは
「あおいおっさんの家の片付けして楽しいか」
と聞いてきた。
「楽しいよ、お嫁さんみたいで」
「それはよかったな」
遠藤さんは少し馬鹿にしたように笑った。
遠藤さんは自分の全部を見せてくれそうなのに、私の側から器用にすり抜けていく。本命にはまた違うのかな。
「さあ!遠藤さん、今日のメニューは野菜炒めだよ」
「前来た時も野菜炒めだった気がするぞ、お前、誰のお嫁さんになるにせよレパートリーは増やした方がいいぞ」
「前回と違う点は肉マシマシなところです」
「そうか、それじゃあ前と全然変わってないぞ」
「うん…」
「作ってくれるのはありがてぇよ」
私は腕まくりして、温度調節のできない水道で手を洗う。





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