こんばんは名前変換( 49/56 )




「お姉さんかき氷ブルーハワイとレモン一個ずつ」
「ブルーハワイとレモン一個ずつですね」
「かき氷なんてゆきがいなかったらずっと食べなかっただろうな」
そういいながら幸雄はレモンのかき氷の山を崩す。
「レモン味一口頂戴、よかったらブルーハワイ、どうぞ」
徐々にかき氷の山がくずれていく。
「俺の田舎、海が近かった。こんなに綺麗な海じゃねーけどさ」
かき氷をつつきながら呟いた。幸雄はパーカーを脱いで、私に羽織らせた。
「やっぱりゆきの水着姿、他人に見せたくねえから」
そういった幸雄顔は夏のせいなのか真っ赤だった。
***
帰りは疲れて電車で眠ってしまっていた。最寄りの駅に着くと幸雄にもたれて帰っていた。いつもの公園の三毛猫はベンチの陰でまったりくつろいでいた。
***
次の日の夕方、
「もしもし、平山さん、今日のご飯は酢豚でいいかな。ちゃんとパイナップル抜いとくからね。10時ぐらいになったらラップして冷蔵庫にしまっておくから」
「ああ、いつもありがとな。助かってる。今日も絶対勝ってくるから」
という電話をして、それからの3日ずっと幸雄は家にも帰って来ず、携帯も繋がらなくなった。



prev next
bookmark back
トップ
章に戻る
「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -