こんばんは名前変換( 25/56 )




平山さんと休みがかぶるのも珍しい。ワクワクしながら薄化粧して、合鍵を使って平山さんの家にはいった。相変わらず、物がなくさっぱりしている部屋だ。平山さんはスーツのジャケットはきちんとハンガーにかけて寝ているようだった。平山さんの寝顔は整っているけれど、少し疲れててちょっと心配になった。平山さんの寝顔を眺めながら、頬を指でつつく。
平山さんは目を開けた。
「鍵、使ったんだ」
「うん、起きよ、平山さん」
「2徹だから寝かせて…」
そうすると私の手をにぎって、ベッドに入れさせようとした。
「ちょ、私邪魔じゃん」
「気にしないで」
私の心臓はバクバク音を立てて、布団の中に取り込まれていった。
***
「平山さん胸露出しすぎじゃない、もっとちゃんとボタンのあるシャツきてよ」
「それは俺の勝手だろ。もらいものだし」
「…あっ、そう」
平山さんは私のことを後ろから抱きしめた。私が後ろを向いて確認すると平山さんは二度寝していた。平山さんを起こすのも悪いと思っていたら、平山さんの体温でぼーっとなってしまった。携帯で確認すると、3時だった。
「ひーらやまさん、おきてー。もう3時だよ」
「うるせぇなあ。おきる、おきるから」
その時おでことおでこがぶつかった。
「ゆき痛かったか」
「ううん。ファンデーションがちょっと崩れただけ」
と平山さんのおでこについたファンデーションを拭く。
寝ぼけていた意識がしっかりしてきたらドキドキが止まらなくなった。
「ゆきどうした」
「なにも」



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