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「ねー、ゆき、休日ランチしよ」
サークルの同期が誘ってきた。
「ゆかりとひなと私とゆきのメンツでさ。最近ゆき暗い顔してるじゃん。何があったか知らないけど、みんな心配してんだよー?」
「そっか。ありがと」
やはり持つべきものは友だ。
***
パスタを食べ終えて、私は他の子たちがデザートを頼むかどうかを待っていた。すると突然、
ハッピバースデートゥユー
ハッピバースデートゥユー
ハッピバースデーディアゆき
ハッピバースデートゥユー
私の目の前にケーキが来た。
「あ、私、誕生日だったんだ」
「何言ってんのよ、願い事してろうそく吹き消しなよ」
「う、うん」
大した願いもせずにろうそくを吹き消してしまった。
「私からプレゼント」
「私からも」
「ほらほら」
色とりどりのラッピングにつつまれたプレゼントを見回した。
「あっディズニーのあるじゃん」
「彼氏とディズニーデートしてきたから、幸せのおすそ分け」
「嫌味だなぁ」
女子たちはきゃらきゃら笑う。
「ゆきの目標は」
「まー恋活って感じかな」
右手のネイルをいじる。
「彼氏の友達紹介しよっか」
「彼氏持ち抜きで合コンでしょー」
「○○大だったら紹介できそう」
「そんな、急がないよ」
と言いながらも久しぶりに表情筋が緩んだ。
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