こんばんは名前変換( 12/56 )




夏休みの宿題は平山さんのおかげで終わった。というのに、あいかわらず平山さんの部屋に入り浸っていた
「いい加減、俺の部屋にくるのやめねえかなぁ」
と平山さんは私の持ってきたアクション漫画を読見ながら呟いた。
「だって、クーラー効いてるし、片付いてるし、私が持ってきた漫画があるから天国なんだよー」
あぐらをかいてる平山さんの太ももに頭を乗せる。
「お前なぁ、…ハァ…」
ため息を吐いてまた平山さんは漫画に集中する。
「これの次の巻どこにある」
「あーそれなら、この表紙が次の巻。もしかして、平山さん、この漫画にハマったの」
「バーカ暇つぶしだよ暇つぶし」
といいつつも、サングラスを家用のメガネに変えて読んでいる姿は真剣そのものだ。
「ここで終わり?井上さん、やっぱりこの続きも買うよな」
平山さんが買ったらいいじゃないと言おうとしたけれど。
「あー気が向いたら買っとくね。それより、1週間、お祭りあるの知ってる、平山さん」
「最近町でよくポスター貼ってるからね」
「ねえ、お祭り、一緒に行こうよ」
寝っ転がっていた平山さんは起き上がり、使い古した黒い革の手帳を取り出す。
「祭り、3日目だったら行けそうだ」
「私もその日も大丈夫」
「久しぶりだな、お祭り、楽しみだ」
平山さんは少し微笑んだ



prev next
bookmark back
トップ
章に戻る
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -