ニコイチ | ナノ


 Dream?Real?



 違和感を感じて浮上した意識。寝返りを打とうとして、全く動かない――いや、動けないことに気づいて三森は目を開いた。
 部屋の中は真っ暗でほとんど見えないが、三森の足の上に誰かが居ることは把握出来た。と、同時に股間が生暖かい感触で包まれたのを感じ、三森は息を詰めた。

「やっと起きたか」

 からかうような声。その声は聞き間違えるはずもない。

「一夜……?」

 どうして一夜がここに居るのか。しかも、よくよく見てみれば一夜は全裸で、自分も下半身には何も身に纏っていない状態だった。
 ぱくり、と少し反応を見せている三森の性器を口に咥える一夜に、三森はぎょっと目を見開く。どうやら感じていた違和感は、一夜によるものだという事は分かった。
 しかし、三森のよく知る一夜はこんなことはしないはずだ。

「……きもちい、か?」
「う、あの……、なんで……? 一夜、だよね?」

 思い切って訊いてみれば、性器から口を離した一夜(仮)が不機嫌そうに答える。

「俺以外に誰がいる?」
「だって、いつもこんなことしないし……」
「物足りなさそうにしてたお前が悪い」

 すぱっと言い切る一夜に反論出来ず、再び与えられる刺激に思わず、ぎゅっとシーツを握り締めた。その反応ににやりと口角を上げた一夜は、ローションを取り出し指に絡めた。つぷり、と人差し指をアナルに指先だけ入れられ、三森は慌てて起き上がろうとする。
 しかし、一夜に動くなと睨まれ、ぴたりと動きを止めた。いつだって主導権は一夜にあるのだ。それに、下手に暴れて怪我でもするのは避けたい。
 必然的に込み上げてくる不快感に必死に耐えるしかないのだ。

「うぅ……」

 苦しそうな三森の表情を見た一夜は、後ろに意識が集中するのを避けようと、萎えてしまっている三森の性器を上下に擦り始めた。一夜よりも敏感に刺激を受け取る三森の姿に、一夜は満足そうに口角を上げた。
 指一本がスムーズに抜き差し出来るようになったところで、中指も入れようとまた徐々に拡げていく。嫌悪感や息苦しさから、生理的な涙を浮かべる三森を安心させようと、一夜は軽く触れるだけのキスをする。必死にキスに応えようとする三森に、さらに深く口付ける。
 二本目の指も入り、三森の呼吸が落ち着いてきたのを見計らって、中に入れた指を動かし始めた。中を押し拡げてはズルズルと引きずりだされる感覚に、ぞわり、と鳥肌が立つ。
 そして、しばらくして何かを探すように動いていた指が急に止まった。

「一夜……?」

 どうかしたのかと一夜を見れば、目が合った。何かを企んでいるような、怪しい笑みを浮かべている。

「何……、んんっ!」
「見つけた」
「ぅあっや、あ!」

 一夜の指が前立腺を押し上げる度、三森は先程までの反応とは真逆に嬌声を上げ始めた。わざと前立腺を避けて周りを撫でれば、無意識に揺れる細い腰。
 ガチガチに反り返り蜜を溢す性器を擦りつつ、後ろも撫でるように一夜は三森に刺激を与える。

「それ、いやだっ……! ん、あっあ、あぁっ!」

 ガバッと飛び起きる。朝日が差す静かな部屋に、三森の乱れた息の音だけが響き渡る。

「え、夢……? って、うわっ」

 股間にぬるりと湿った感触がして、ズボンを覗き込めば、独特の青臭さに三森はうなだれた。
――溜まってるのか……?
 仮にそうであったとして、しかし、後ろを弄られて感じる夢を見て達してしまったのはどうしたものか。
 しばらく呆然としていたが、時計を見れば遅刻する時間で。汚してしまった下着等を洗濯機に放り込み、急いで学校へ走った。

「はよ、遅いの珍しいな」
「おはよ……」

 教室で一夜の姿を見て甦るあの夢に、じわりと顔が火照る。挙動不審な三森に一夜は首を傾げた。

「ん? 何かあったのか?」
「な、何でもない!」

 口が裂けても言えやしない。どうしたものかと三森は頭を悩ませた。






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