マジバケ短編 | ナノ


ミエル視点/転校直後

マドレーヌ先生のクラスに入った私は茶色い髪の女の子の隣に座る事になった。

「ミエルって言うんだ!!」

突然、大きな声が聞こえ、一瞬体がビクッとした。大声を出したのは隣に居た女の子。

「私キャンディ!!よろしくね。」

私の手を握ったままキャンディと言う娘は大声で自己紹介した。

「あ、うん….よろしく。」

どうしよう…。何を言えばいいのか解かんないよ…。

「もう、そんなに緊張しなくてもいいよ〜.これからずっと一緒なんだから。」
「う、うん。」

なんて笑顔が似合う娘なんだろう。こんなに可愛い子が私の友達。

「よお、新入り!!」

今度はずっと奥に座っていた金髪の男の子がやって来た。何だか元気があって良いかも。

「俺、キルシュ。こっちはセサミって言うんだ。」
「キルシュ君にセサミ君?」
「キルシュでいいよ。何か解らない事があったら俺に聞け!」
「流石だぜ兄貴!!」
「キルシュに聞いたら解る事も解らなくなるわよ。」
「そ、そんな事ねぇよ!」

あ、キルシュ真っ赤になってる。男の子のプライドという物なのかな?

「ピスタチオだっぴ!」
「ペシュですの!学校の事は学級委員の私に何でも聞いて下さいですの!」
「あたしはレモン。いじめる奴が居たらあたしに声を掛けな。」
「私アランシア。よろしくね〜。」
「うん、よろしく。」

この後、次々とクラスメートが紹介をした。何か多すぎて誰が誰なのか解らなくなっちゃった…。でも、いつかちゃんと覚えられるよね。

「そうだ!ミエル、まだ学校に来たばかりでしょ?色んな所案内してあげる!」
「え、いいの!?」
「もちろん、後でお昼ご飯も一緒に食べよ。」
「うん!!」

友達にお昼ご飯誘われちゃった!こんなの初めてでちょっとどきどきする!
でも、ちょっと嬉しいな。こんな事今まで無かったから。

授業の時もベリー姉とキャンディが色々と教えてくれたり、シードルが転校記念の絵描いてくれたり、キルシュがドッジボール誘ってくれたり、この学校に来てから嬉しい事ばかり。

教室と言う名の友達箱、早く私もその一部になれるといいなぁ。

END

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