ツリーマンの集落からこんにゃく様の村であるクガンテ村、そしてクガンテ村から大きなヒトデの形をし花のお花畑へ辿り着いたマドレーヌと生徒達はガナッシュ達を探しにさらに歩き続けた。
「ふぅ〜。それにしても、相変わらず闇のプレーンはジメジメしてるわね。
先生嫌になっちゃう〜。」
「うるさいな……。担任の先生がそんな弱音吐いていいのか?」
「やれやれ、そう言う真面目な所は本当お父さんそっ……」
マドレーヌが話を終える途中、トリュフがキリッと睨み付けたせいでマドレーヌは話をやめた。
何故なのかは解らないが、お父さんという言葉はトリュフにとって身長以上に敏感な言葉なのだろう。
「そう言えば、ミエル。大分雰囲気変わったのね。」
「これは…お兄ちゃんが……」
「こいつさぁ、トリュフから服貰った途端、顔真っ赤になっててさ。」
「カシスやめろ。いちいちそうゆうのを他人に言ったりするな。」
「あらぁ〜、いいじゃなぁ〜い?先生にも聞かせてよぉ〜。」
「うるさい。」
実の兄である事を知らずに好きになってしまった。
そんな事を他人に、それも一番信用しがたいマドレーヌに聞かされることは本人には勿論、その兄にもあまりいい事ではなかった。
こんな他愛の無い話をしながらお花畑を過ぎた時だった。
「きゃあああ!!」
突然、奥から甲高い声が聞こえた。聞き覚えのある声。キャンディの声だった。
「キャンディ!!」
それを聞いたミエルは花を踏み潰したことにも気付かず駆け付け、カシス達が後に続いた。
緑色のアザラシとサルを混ぜたようなモンスター、自称森の王バダブーンがガナッシュとカベルネの前で倒れた。
やがて動かなくなった事を確認し、カベルネは身を緩めた。
「ふ〜〜〜なんとかなるモンだヌ〜。俺たち、こっちに来てから全然強くなったヌ〜。
この調子なら…エニグマを全部倒すのも難しくはないヌ〜。」
ガナッシュがバダブーンに背を向けた時、突然甲高い悲鳴声が聞こえた。キャンディの声だ。
「女の子だけでウロウロするから危険な目に遭うヌ〜。」
「急げ!!カベルネ!!」
「まったく、世話の焼ける子猫ちゃんヌ〜。」
真っ直ぐ走るガナッシュとは違い、カベルネはのんびりと歩き出した。
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