マジバケ小説 | ナノ


禅部屋を出ると廊下を走り回っていたピンクの女の子、学級委員のペシュ・ファーマーがミエルを見るなりぷんぷんと怒り出した。

「こんな所で何をしてますの!もうバスが来てますの!」
「えっ、もう??」
「早く行きますの!皆どこにいますの!!」

興奮がなかなか冷めないまま怒鳴り続けるペシュ。その時、

「ヒョア〜〜〜〜!タスケテクレ〜〜〜〜!!」

奇妙な悲鳴声が二階から聞こえると、古代機械のカフェオレ・ラスティネイルが物凄い勢いで階段から降りて来た。

「カフェ??急にどうしたの??」
「カフェオレちゃんもバスに乗りますの!!皆はどこにいますの!?」

自分に声を掛けた2人に気付き、ようやく落ち着いたところでカフェオレはペシュの怒り混ざった質問に答えた。

「オンガクシツデキャンプノハナシヲシテタゼ。ハナシヲシテルウチニコワイハナシニナッチマッテ…ヒョア〜〜〜〜!!」

話を言い終えるなりカフェオレはまた悲鳴を上げ、校舎から出て行った。
あんな落ち着きの無い状態でちゃんとバスに乗れたのか心配だ。

クラスメートの居場所が解ったところでペシュはミエルに音楽室に行くよう頼み、自分は禅部屋へ向かってピューンと飛んで行った。
音楽室に行く間も分厚いドアの奥からペシュの怒りの声が聞こえてる。
ピスタチオなんか図書館の管理人に説教されたと言うのにまたもや説教されて本当に哀れなものだ。

「怖い話って何なの??」
「そんなの解かんないよ。」
「キャンプに怖い事がある筈無いなの。楽しい事だけなの。」
「だといいんだけど。」
「あるとするならペシュの説教なの!!」
「その言い方はやめようよ。」

エアの最後の言葉にミエルは苦笑し、2人は他のクラスメートのいる2階の音楽室へと向かった。

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