マジバケ小説 | ナノ


例のドワーフの所に行くと、そのドワーフはカフェオレを見た瞬間目を輝かせながら道を通した。
その奥へ続いた道は岩場と言うより崖に近い程、高度の差が激しくてけわしい所だった。
そんな道を歩いている時だった。

「あ〜!!ミエル達〜!!」
「!!キャンディの声だ!!」

奥にある崖の方から聞こえる聞き覚えのある声に真っ先に反応するキルシュ。
振り向くと、そこには笑顔で手を振ってるキャンディが居た。

「お〜いたヌ〜。見たことのある顔ヌ〜。」
「キャンディ!!それに皆!!」

そして、キャンディのすぐ近くには、共にいたらしきカベルネ、オリーブ、シードルがいた。

「こいつはラッキーだな。次々と仲間が見つかるな。」
「皆大丈夫だっぴか!?」
「僕達は大丈夫だよ。君達も無事だったみたいだね。」

感動の再会を果たした所でクラスメートは合流しようとお互いの方へ駆けつけた頃だった。
突然キャンディ達の動きが止まったと思えば、キャンディ達がいる地面から何かが4人を取り囲んでいた。

「キャァァァッ!!!」
「なななッ!!何だヌ〜!!」
「イヤァァァッ!!助けてぇっ!!」

キャンディ達の悲鳴が一面に響き、4人は一秒の時間も与えずにその場からいなくなってしまった。

「!?!?!?」
「何なんですの〜ッ!?」

「ひっひっひ……。」

何が起きたのか把握出来ない中、不気味な笑い声が聞こえたと思えば、キャンディ達が消えた場所からピスカプークと同じ、だけどオレンジ色で、今まで会った物よりも遥かに超える力がその身体から溢れてるエニグマが現れた。

「闇のプレーンにつれて行ってやる…大人しくするんだな。」

闇のプレーン。どうやら、あのエニグマはそこから出てきたようだ。

「ふざけないで。皆を返して!!」

鋭い声で叫びながらミエルはエニグマを険しい表情で睨み付けた。
カフェオレとキルシュに掴まっていなかったら、今頃あのエニグマに飛び掛っていただろう。

「戦うしかないって事ね…。」
「行くっぴ〜!!行きたいっぴ〜!戦うのイヤだっぴ〜!!」
「困りましたの……!!どうすればいいんですの!?」

今まで戦ってきたエニグマとはブが違うそのエニグマ。
下手をすれば残された6人も闇のプレーンに連れ去られるかもしれない。
どうすればいいのか全員が困っていた時だった。

「手を貸そうか?」

キャンディ達が来たところからもう1人のクラスメートが現れた。トルーナ村で会って以来、行方を眩ましたガナッシュだった。
彼が現れた事で6人は一気に静まった。そんな中、

「チッ…挟まれたか…。」

自分に不利な状況だと判断したザフロピークがこの場から去ろうとワープ魔法を唱えた。

「待て!!」

それを見逃さなかったガナッシュはまだ完全に魔法を唱えてないエニグマへ身を投げた。

「ガナッシュちゃん!!」
「ガナッシュ!!やめろ!!深追いするな!!」

何かやらなければいけないと思いながらも遠過ぎて何も出来ない。
クラスメート達が遠くでただ叫ぶ中、2人の姿はその場から居なくなってしまった。

 
(2/3)
戻る
×
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -