「あー!もう!何あの男!!あんな喋り方しかできないの!?」
「だから、気にするなって。」
「何がお兄ちゃんよ!!お兄ちゃんらしき事なんか全然してないくせに!!」
「お前もあんまり気にするな。あんな奴なんだ。」
ピップルスタウンへ導くロッシュの川辺りに行く間、レモンは不機嫌なブルーベリーとミエルを宥めるのに必死だった。
数歩行ってみると本当にセサミがいた。あははと笑いながらそこらへんを飛んでいる虫を追い掛けている。
「セサミ〜。」
ミエルが呼びかけたが、セサミはただブーンと飛んでいる虫を追い掛けていた。
「セサ…」
また声を掛けようとしたが、目の前にいるミエル達を通り過ぎてしまった。
「こりゃ駄目だ。全然聞こうとしない。」
「後で迎えに行くしかないわね。」
仕方なくミエル達はセサミを後にし、カフェオレを救出しにピップルスタウンへと足を運んだ。
途中で悲鳴を上げたので戻ってみたら、こんにゃく様にびびっただけで、また虫探しに熱心になったと言うのはその後の話になる。
「…やっぱり連れて行こうよ。」
「呼んでも付いて来ないでしょ?放って置きなよ。」
「でも……。」
何度もセサミを呼んでいるミエルの腕をレモンが引っ張り、4人はセサミから遠ざかって行った。
to be continued……
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