「カフェを連れて行ったのがドワーフ。この事を考えると……やっぱりドワーフの村にいる可能性があるね。」
「だとしたら早く行かなきゃね。」
「カフェオレちゃんを連れて、魔バスを修理しなきゃいけませんの!!」
地図を見ながらドワーフの村の方へ行くミエル達、すると、
「通るのは勝手だけんども……おめさ、キード・モンガにゃ入れねーだぞ? 解ってんだか?」
「あに言うだ。同じドワーフでねげ。ちょっくら機械を借りに行くくれー、かまわねべさ。」
「オラたちゃ、エリートだー。おめーたち、人形いじりしてるよーなドワーフと、一緒くたにするんでね。」
奥のほうから何人かのドワーフの声が聞こえた。何やら揉めているようだ。
「?ドワーフ同士で揉めてるみたいね………。」
「全くもう!!喧嘩はいけませんの!!私が叱ってあげますの!!」
怒鳴りだすペシュを始め、ミエル達はドワーフ達が揉めている所へ走って行った。
すると、意外な人物を見かけた。体が岩で出来ていて、頭に草が生えているマッドマン、クラスメートのショコラだった。
「!ショコラ!!」
「あ――――レモン――――。」
レモンの呼び声に気付きショコラが振り返った。余裕過ぎる口調で返事をするショコラに4人は苦笑している。
すると、ショコラを連れているドワーフも4人に気付いた。
「ありょ?追っ手さ来ただか。」
そのドワーフはショコラの背を押しながら逃げ出した。巨大なショコラを押しながら走ってるとは思えないスピードだった。
「あっ!!逃げましたの!!」
「追い掛けるぜ!!」
4人は2人を追い駆けた。例え足が速くても巨大なショコラを押してる状態ならすぐに追いつくだろう、と思ったが、
2人を追って着いたイベンセ岩場にはショコラどころかドワーフの姿も無かった。
あんな馬鹿でかいショコラの体は目立つ筈なのに辺りを見回しても影一つ見当たらなかった。
「……見当たらない。どこに行ったのかしら?」
「キード・モンガがどうこう言ってたよな…。」
「キード・モンガ!!ドワーフの塔ですの!!」
「チッ…厄介なことになってきたぜ。」
ショコラ達が行ったと思われる方向へ行こうとしても、川の間にある道でドワーフが古代機会が無いと通れないと言って道を塞いでいた。
近くのドワーフからマジックドールをもらって試してはみたものの、またもや追い払われてしまった。
「カフェオレがいないと行けないって事ね。」
「でも、カフェもドワーフに連れて行かれたから、ドワーフの村に行かないと連れて来れないよ。」
ショコラを助けるためには古代機械が必要である。だが、古代機械であるカフェオレもここには居ない。
どうすればいいのやらと悩んでいた時だった。
「おめーら、あの古代機械を探してるべか?」
道を塞いでいたドワーフが声を掛けた。あの古代機械と言うのはきっとカフェオレの事だろう。
「え?あ…はい。」
「それなら今ピップルスの居る所に居るはずだべ。」
「あ、ありがとうございます。」
これはありがたい情報だ。探していたカフェオレがピップルスと言う種族の居る所にいる。
何故あんな場所にいるのかは解らないが、カフェオレを見つければショコラも助けられる。早速ミエル達はカフェオレを探すためにピップルスの居る村へ足を運んだ。
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