マジバケ小説 | ナノ


「周りのモンスターは私に任せて。皆はムカデさんを頼むよ。」
「あなただけに任せる訳にはいかないわ。私も相手にする。」

周りのモンスターは広範囲魔法の可能なミエルとブルーベリーに任せ、残りはダブハスネルを集中的に攻撃することになった。
愛属性のペシュは回復、補助を担当している。

「行くぜ!!ヒートフォンデュ!!」

キルシュが放つ炎の玉がエニグマを燃やしていた。が、スノウヘアの時とは違ってダブハスネルはただにやりと笑っていた。

「くっくっく。これ位の炎など、火傷にも及ばんわ!!」

エニグマ、ダブハスネルの手から大きなヘルダイスが作られ、それはアランシアに向かって飛んでいった。

「きゃあああっ!!!」
「アランシア!!大丈夫っぴ!?!?」
「う…うん。」

こう言ってるが、アランシアの声は弱弱しかった。ペシュは急いでアランシアに駆け寄った。

「天使のほほえみ!」

優しいピンク色の光がアランシアの傷を癒して行った。

「アシッドスコール!」
「プノエー!」

ブルーベリーとミエルが呪文を唱えると、酸性雨と大きな竜巻がモンスター達を襲った。
周りのモンスターを倒したまではいかなかったが、大きなダメージを与える事は出来た。

アランシアが再び戦闘に入る時、残りの敵は僅か2匹になっている。
最初のヴァルカネイラと戦っていた時より皆は明らかに強くなっている。

「よっしゃあ!一気に決めるぜ!」
「フン、まだ負けておらぬ!勝つのは闇のみだ!!」

ダブハスネルの手がミエルを叩き付けようとすると、ミエルはマッハラインを自分に放ってそれを避けた。

「あまく見ない方がいいわよ。これでも体術には自身があるからね。」

そう言うなりさらにスピードを上げ、残りのモンスターに蹴りを入れるミエル。
相手が襲いかかろうとすれば呼んだエアが体当たりをし、それを隙に蹴りを入れる。
ヒョロヒョロしそうな小柄な体付きがやってるようには思えない動きだった。
やがて残ったのはダブハスネルだけとなった。

「チッ、このまま終わると思ってるのか?闇に逆らったところで勝てやしない!」
「こいつ何言ってんだ?」
「本当よね〜。こんな状況になってるのに。」
「バイバイだっぴ〜!!もう来るなっぴ!!」

ピスタチオの言葉を最後に魔法使い達の魔法がダブハスネルを襲った。
次々と襲ってくる魔法をくらい、やがてダブハスネルはその魔法と共に姿を消し去った。

 
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テーマ「人外ファンタジー」
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