マジバケ小説 | ナノ


「で、こうして伝えに来たと?」

ガナッシュとの出来事をミエルはレモンにほぼ全部伝えたが、その顔はまるで虫を喰ったような顔だった。

「浮かない顔をしたと思えばそうゆう事だったのね。」
「唯でさえ苛つくのに好き勝手に話進めるし、私にどうして欲しいのよ!?」
「まあまあ、落ち着けって。ガナッシュだってミエルの事心配してるからわざわざ言ってるんだから。」

いくらレモンに宥められてもミエルは未だに気分が晴れなかった。

「そう言えばキルシュは?」
「さっきカエルグミを探しに林に行ったわよ。」
「じゃあ行ってくるね。」

話を終えるなりキルシュを探しに行くミエルを見てレモンとブルーベリーは思わず苦笑した。

「あんなに不満げに言って置いて言われた事はよく聞くよね。」
「そうね。2人とも素直になればいいのに。」

林へ来たミエルは顔を歪めた。何故なら….

「オラオラオラ〜!!待て〜コノヤロ〜!!」

キルシュがカエルグミとぐるぐる回ってたからだ。足の速いカエルグミを追い駆けるキルシュを見るとこっちまで目が回る。

「よっしゃあ!ケロケロゲットだぜ〜!」

ようやくカエルグミを捕まえたキルシュに話をしようとした時だった。

「キャーーー!!!」

突然悲鳴声が聞こえると奥から顔が青ざめたブルーベリーが怪我をしてるレモンを抱えてやって来た。

「助けて!!皆殺されちゃう!!」
「レモン?ベリー姉?どうし……。」

何事かと思って見てみると、2人の後ろから青い生き物が飛びかかってきた。

「!!!!なんなんだ、そいつは!?」
「知らないわよ!!ご本人に聞いてみれば!!」
「了解!下がってな!消しズミにしてやるッ!アランシアは2人の手当てを!ミエル!お前はマドレーヌ先生を探してくれ!」
「う……うん!」

キャンプファイアにたどり着くと先までいたカフェオレ、ピスタチオ、ぺシュ、カベルネがいなくなっていて、
代わりに青い生き物達がうじょうじょしていた。

「何なのよ?これ?」

辺りを見回しても青い生き物ばかりでクラスメートはどこにも見当たらず、気配すら感じなかった。

「ギャーー!エニグマなの!!悪い悪いエニグマなのぉおおおお!!!」

突然肩の上にいたエアが羽をばたばたさせながら叫び出した。

「エニグマ?」
「とにかく逃げるの!!ここで捕まったらおしまいなの!!!」

疑問を抱いても今は先生を探すのが先だった。青い生き物、エニグマから逃げながらミエルは海岸の方へと走って行った。

 
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