マジバケ小説 | ナノ


火山からようやく出て行ったトリュフ達が魔バスへ戻った頃、ガナッシュとカベルネはパイライトが住む村、バソリモ村でパイライトにキャンディとオリーブを見たか訪ねていた。

「おんなのこがふたり〜?そうそう、いたいたプププ。エニグマのもりのまんなか。
ブラウニーが、いしやほうせきをほってるところプ。」
「!! オリーブ…!!」
「案内してほしいヌ〜!!2人は友達ヌ〜!!」
「こっちだ!!」

まだパイライトが何も言ってないのに、ガナッシュはとある民家の方へ走って行った。

「そのとおりプ!ようわかるねプププ。」
「!!待つヌ〜!!」

走り出す2人を追って、パイライトはのんびり歩き出した。

「まってまって、カギがいるのプ。カチャンってプププ。ここは、キスニカこうざんへのぬけみちになってて、ふだんはしめてあるプププ。
なんでしめてあるかわかる?プププ。」

「で、どうする?」
「探すしかないだろ!!」

カシスの問いにキルシュが怒鳴りだした。彼が怒鳴る前の経歴はこうだった。
ショコラを探しに行く途中ガナッシュとカベルネに会い、キャンディとオリーブが行方不明になった。
ショコラはマドレーヌのおかげで助かったものの、まだキャンディとオリーブが見つかっていない。
それを聞いたマドレーヌはショコラだけを魔バスに送り、1人で4人を探しにバソリモ村へと向かった。
その村の住人であるパイライトと、マドレーヌの会話を聞いたショコラの話によると、キスニカ鉱山にいるキャンディ達をガナッシュ達が探しに行ったらしく、マドレーヌも彼等を追ってキスニカ鉱山へと向かったらしい。

「先生とガナッシュ達が来るのを待った方がいいんじゃないのか?」
「いや!行く!!今すぐ行く!!」
「落ち着け。急げばいいってものじゃないだろう。それに、何か可笑しくないか?」

全員で帰る事を目標に旅をして来たクラスメート達。キャンディ達もそのクラスメートの中に入っていた。
なのに、何故突然2人だけ別行動をし始めたのか、どう考えても理解できない。

「あんな事があったのに、また2人だけ居なくなったんだ。それに、ここ最近キャンディの行動が不自然すぎないか?」
「そんな事考えてたら追いつけなくなるだろう!?理由は後で聞けばいいんだ。」
「あいつ等が来ないと言ったら?」
「いや、そんな事あり得ねえ!たとえそう言っても、絶対連れて来てやる!」

冷静に考えろと言うトリュフだが、今のキルシュはまるで聞こうとしない。
キャンディがどこかに行ってるのに放って置く訳にはいかないと思っているのだろう。
そんな彼の気持ちに1人の少女が応じた。

「私も行く。」

ミエルだった。親友であるキャンディがどこか遠い所に行くのを黙ってみる訳には行かなかったのだろう。

「なら俺も…」
「お兄ちゃんは休んで。火山に行って相当疲れたんでしょ?」
「!!おい待て!!」
「私だけでも大丈夫だから。それに、いつまでもお兄ちゃんに頼ってばかりいる訳にもいかないし。」

笑顔で語るミエルだったが、その目には覚悟が篭っていた。そんな彼女を、トリュフは複雑そうに見ていた。

「しょうがないなぁー。僕も行くよ。それなら安心でしょ?」
「私も行きますの!!皆で帰るって決めましたの!!別行動なんて許しませんの!!」
「ガナッシュ達もそっちにいるしな。とっ捕まえて連れて帰るか。」
「とっ捕まえるって……」
「ショコラ、いくー。みんなーいっしょー。」

シードルとペシュ、カシス、そしてショコラがパーティーに入り、
キルシュを始め、ミエル達はガナッシュ達を探しにキスニカ鉱山への道があるバソリモ村へと向かった。

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