マジバケ小説 | ナノ


しばらく経つと、ようやく到着したトリュフ達も火山の中に入ってきた。

『暑ッッ!!』

入るとたん全員がこう叫んだ。火山の中の熱風は想像以上に熱い。
水のヴェールを着て、トリュフ達は火山の中へ入っていった。
奥へ進めば進むほどどんどん熱くなり、今にも体が燃えそうだった。

「まずいな…。これじゃあショコラを助けるのに間に合わないかも知れない。」
「そんな事言うな!絶対間に合う!いや、間に合わなきゃなんねぇ。」

今にも耐え切れない熱さにトリュフはショコラを助けられるかどうか疑問を抱いたが、クラスメートがピンチなのに放って置けないカシスがその疑問を断ち切ろうとした。
そんな中、グツグツと音を立てる溶岩から、何やら違和感を感じる声が聞こえてきた。

「……なあ。何か焦げ臭くないか?」

その音と共に、変な臭いに気付いたレモンを始め、トリュフ達は全員ピスタチオの方へ顔を向いた。
皆の視線を変に思ったピスタチオだったが、後にそれが何を意味するのか解った。
よく見てみれば、溶岩の中にあった尻尾に小さな火がついたのだった。

「ぴぃっ!?燃えてるっぴ!!」
「あ!待て、ピスタチオ!!」
「ぴぃぃぃっ!!」

キルシュが呼び止めても、ピスタチオは火がついた尻尾を振り回しながら遠くへと走っていってしまった。
こんな暑い洞窟の中でショコラは勿論、ピスタチオまで探さなきゃならなくなった。
溜め息を付きながらピスタチオの走った所へと向かった時だった。

ゴゴゴゴゴゴ

今度は地震を連想させるような音が聞こえてきた。
エニグマなのかと身を構えたが、生き物らしい物など何処にも見当たらない。
変に思えたその時、突然目の前の溶岩が大きくなり、そこから顔が出てきた。

「な、何だあれは!?」
「ヒェエエエ!!ヨウガンガイキテルーーー!?」
「まずい!!道を塞がられた!!」

溶岩の化け物はちょうど洞窟の道の幅と同じくらいの大きさで、トリュフ達の先を完全に塞いでいた。
このままではショコラ所か、ピスタチオまで助けにいけない。
避けられる方法が無いのなら倒すしかなかった。

 
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