マジバケ小説 | ナノ


「マチナ!アオニサイ!ダレガ、リーダーダッテ!?」

突然、カフェオレが叫びだした。ようやく結論が出たと思えばまた厄介な事になりそうだ。

「おお、主役のお出ましだー。カッコイイーーッ!!」
「マバスガ、ウゴイテルコト、ココニコレタコト、ゼンブオレノオカゲ。ワカル?」
「ハァ……疲れたからちょっと休むね。」

ブルーベリーの言葉を気にせず、カフェオレは話を続けた。

「オレ、シュヤク。オマエラワキヤク。オ〜ケ〜?オレ、リッパ。オマエラヘボ。ワカルダロ?」
「砂漠で足手纏いになった奴が偉そうに言うな。」
「チッ、ツメテェヤツダマッタク。」
「とにかく、今はショコラを探しに行くのを優先しよう。
この先にはパイライトが住むバソリモ村と、その奥にモルビエ火山がある。」
「火山……。」

ミエルがそう呟くと、突然目を見開きながら起き上がった。

「大変!すぐ行かなきゃ!!」
「おいおい、どうしたんだ?」

ミエルの行動にほぼ全員が驚いたが、トリュフは納得した表情だった。

「やっぱり、ミエルは頭がいいな。
ショコラはマッドマンだ。マッドマンの体は硬いから斧でも壊せないが、火に炙れば一瞬にして崩れる。
一度崩れたら二度と戻れない。要するに、死ぬとも言えるな。」
「それやべぇじゃんか!!」

光のプレーンでショコラを探していたカシスが驚愕した。

「仮に死なないとしても、ショコラと一緒にいるドワーフがエニグマ憑きなのを考えると、ショコラの心の隙を作り出して融合する可能性も考えられる。」
「だったらじっとしていられねぇ。行くぞ!」
「そうね!今すぐモルビエ火山に……」
「火山には俺が行く。ミエル、お前は少し休め。」
「……え?」

早速出発しようとしたミエルに休めとトリュフが言うと、ミエルは目を見開いたままトリュフを見つめた。

「あそこは火属性のモンスターの住処だ。お前の魔法は火属性には不利だろう?ここは俺に任せてお前は……」
「嫌だ!!私も行く!!」
「今のお前が火山に行くのは危険すぎる。」
「馬鹿にしないで!!お兄ちゃんより魔法の威力が弱いからって…」

ぱんっ!!

話を終えるよりも前に、トリュフはミエルの頬を叩いた。
その顔は、今まで彼女に見せた時の顔とは違って怒りが篭っている。

「馬鹿にする?俺がそんな事でお前にここにいろと言ったと思ってんのか?
俺はお前の魔法が弱いと思ってない。けどな、ここに来る間、一番体力を消費したのはお前だ。
そんな状態で火山にいるモンスターに攻撃されて、大怪我でもしたらどうする!?
ショコラを助けるどころか、お前自身を守る事も出来ないんだぞ!!」
「……。」

クラスメートを探しに一番多くの場所に行き、敵と戦ったのはミエルである。
その分疲れも増してるし、魔力も底を着いている。そんな彼女を実の兄であるトリュフは心配していたから残るように言った。
それを知ったミエルは、これ以上何も言えなかった。

「早めに出発しよう。俺とカシス、後キルシュとカフェオレも来てくれ。」
「オレモカ?カザン二イタラオーバーヒートースルカモシレナイゼ?」
「知るかそんなもん。」
「オイオイ……」
「あたしも行くよ。仲間が危険なのに放っておけないのはこっちも同様だからね。」

レモンがパーティに加わり、残るは1人となった。

「オ、オ、オ、オイラ行くっぴ!!」

意外や意外。ピスタチオが自分から行くと言い出した。

「ショコラを助けに行くっぴ!!ショコラはオイラの大事な……」

ピスタチオが感動的な言葉を言うと思ったときだった。

「壁だっぴ!!!!」

最後の言葉に、全員がドンと音を出しながらずっこけた。

to be continued……

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