古→キョン

あなたは、狡い。
どうみても両想いで、仲が良さげで、楽しそうなのに。
それなのにあなたは、彼女の想いに気付かない。
何事にも無関心で、巻き込まれてますって顔して、誰にでも優しくて。
狡い、狡い。
いい加減はっきりしたらいいじゃないですか。
何故頑なに涼宮さんに想いを寄せていることを否定するのですか。
それともただ、僕の勘違いなのですか?
2人が結ばれたのなら、この想いを諦めることが出来るのに。
ふとした瞬間に笑顔を見せられると、諦めきれないじゃないですか。
古泉、なんて呼ばれると、諦めきれないじゃないですか。
こんなにも、あなたが好きなのに。
ねぇ、キョン君。
たった一言でいいんです。
たった一言、はっきりとあなたの口から涼宮さんへの気持ちを聞かせてくれたのなら。
そうしたら、僕はきっといつものように笑って、それに答えて、
それから、あなたへの想いを綺麗さっぱり消し去ることが出来るのです。

それなのに僕があなたに何も言えないのは、心の何処かで期待しているから。
いつかきっと、だなんて考えてしまうから。
あぁ、僕も十分狡い奴ですね。

それでも、どうか

カミサマ、この恋を
叶えてはくれないでしょうか。

(僕の中の神様は彼女なのに)
(こんなことを願うなんて馬鹿げてる)


end.

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久々古キョン。
片想いとかシリアス大好きなので、サイト内の小説の系統が…!
甘いのとかも増やしていきたいですぐぬぬ…

title:確かに恋だった

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