帝光時代キセキ

『こうやって、いつまでも皆でバスケしたいですね。』
『何言ってんだよ、テツ。』
『そうっスよ、何当たり前のこと言ってんスか!』
『仕方ないから付き合ってやるのだよ。』
『バスケは別に好きじゃないけど、黒ちん達は好きだからいーよ。』
『したいじゃなくて、するんだろ?』
『勿論私も付き合うよ、テツ君!』
『…ありがとうございます、約束ですよ皆さん。』

この数ヵ月後、僕は帝光中バスケ部を去りました。
こんな時間がいつまでも続くんだと、その時は心の底からそう思っていた。
けれど、それが叶うことはなく僕達はばらばらに。
みんなが約束を覚えているかなんて、今の僕には分からない。
今まで僕の横には当然のように皆がいて、僕にはそれが当たり前のことで、でも今の皆の横には違う人がいて、それは僕も同じで。
あぁ、あの楽しかった日々が思い出に変わり、そしていつしか忘れてしまうんだろうか。
それでも今みんなが笑顔でバスケをしてるなら僕はそれでいい。
あの日々にもう二度と戻れないのは分かってる。
だからせめてみんなが少しでもバスケを楽しんでいるのなら、
僕はそれでいいんです。


涙が出る程幸せな昔話でもしようか
(それでも、この約束は僕の胸の中にずっと)


end.

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title:自慰

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