成代 | ナノ









※ルフィ成り代わり2・女主





場所はサニー号甲板、



「あー!!!」
「なまえ、どうかしたか?
も、もしかして腹でも痛ェのか…?!」

「お腹すいた!」

「てめえの場合いつもだろ…」
「なあ、船長よー
頼むから黙っててくんねえかな!
いや、黙られるとかえってこの変な空気が気になるから…まあ、とりあえずふざけた発言はやめろ!」
「なんでわたし怒られてるの?!!」



欲に忠実なだけなのに!

自分を偽るのだけはしたくない!

至って本人は真面目に、キメ顔でそう叫ぶ船長だがまったく決まっていない。

だってコイツ、ハイパー空気読めない子だから。

ツッコミ要員のウソップも今日のところはツッコミにキレがない。

だって、今、思いっきりドフラミンゴから逃げてる途中だから!

いつ見つかるか分からない不安と、人質として甲板に座っているシーザーへの恐怖で一部のクルー達は気が気じゃないらしい。

もちろん、船長は例外です。



緊張感漂う船内に、さすがのゾロも先程昼寝を諦めたようで、ゾロ、なまえ、チョッパー、ウソップと能力者をサンドする形で甲板に並び、釣りをしている最中である。

彼も空気読めない子ではあるが、なまえほどじゃない。

いやー、それほどでもー!

いやいや、まったく褒めてない。



「釣れねーなー」
「でっけーの、釣れねーかなー」



ゆらゆらと左右に揺れながら、ゆるーい感じで話しながら水面を見つめるなまえとチョッパー。

船長曰く、危機感ってものは当の昔にどこかに置いてきたらしい。

寧ろ持っていたことがあったかどうかすら定かではない、と相棒も語る。

チョッパーは癒しだから問題ない。

この船、トップ達がこんなんで大丈夫なのか。

ツッコミたいらしく、でもそんなふうに馴染む気もないので無言を貫いていたローが、ふとその口を開いた。



「麦藁屋、」
「んー?なにー?呼んだー…!
お!なんか釣れた!!ねえ釣れた!!」



サンジー!ごはーん!!

まだ釣れてもいないのにもう準備させるのか。

いや、絶対釣れるから!

言い切る船長に謎の納得感を覚えたクルー達は、各々好きなことをしていた手を止め、甲板へと集まり始めていた。

じゃあ釣れたらフランキーがキッチンまで運んで、料理はブルックとウソップで運んできてね。

はい、ナミさん!!

何ボサッとしてんのよ!アンタはいい加減に起きなさい!!

なんだこの無駄な団結力?!

シーザーもツッコミたいようだが、物理的に黙らされているので不可能である。



「あれ?網何処やったっけ?」
「俺知らねーぞ!?
てか最初に全部準備しただろ!何でないんだよ!」
「お、おれも知らねーぞ!」
「んじゃあオメエだろ!ゾロ!」
「……………んあ?」
「「寝てんじゃねーよ!」」

「なんか面倒臭くなっちゃったなー
よし!飛び込んで手で捕まえよ☆」
「ばかやろー!おま、それだけは本当にやめろよ?!
これフリじゃないからな?!!」
「あぶねーからダメだぞなまえ?!」
「………………うるせえな、」
「オメエはいい加減に起きろ!」



まだ昼寝を諦めていなかったらしいゾロは、二、三度目を擦り、現状把握。

うるせえと思ったらやっぱり船長かよ…。

本当にコイツ…世話が焼ける。



「ほら、ゾロ、早く止めて来なさい
うちの船長のストッパーはアンタでしょ」
「あ?何で俺なんだよ」
「船長さん、なんだかんだ言って一番懐いているのはあなただからよ」
「………………」



懐いてるって、動物かよ、そんな扱いでいいのか?

大丈夫だ!ナミ達以外ならぶん殴るけど!

何でだ、もう殴られてるし、理不尽。



「網だあ?
……ここにあんだろ」
「どこにあった?!
って、ゾロオメエ、尻に敷いてんじゃねえよ!やっぱり犯人オメエじゃねえか!!」
「誰でもいいから早くー!上げるよー!」
「ちょ、ちょっと待てなまえ!今構えるから…?!」



クルー達の静止も聞かず、楽しそうに大きく竿を持ち上げたなまえは勢いをつけすぎたらしく、魚が宙を舞う。

あり?やりすぎた??



━━━━━ビチャ!!



「あ!すごい!
トラさんナイス顔面キャッチ!」
「何やってんだバカー!」
「何かやるとは思ってたけどね」
「さすが船長さん、期待を裏切らないわね」
「それほどでもー!」
「「褒めてねーよ!」」



ローの顔面に勢いよく当たった海王類は、器用にも尻尾でローの目や鼻を叩いてから甲板に落ちた。

そこをすかさず手掴みで捕まえたなまえ以外のクルーの顔面は真っ青である。

七武海の顔面使って魚捕まえるとか、なんぞ。

さすがうちの船長、やることが予測できない。



「お前ら、いい加減に…!」
「トラさん、ありがとねー!」
「ッ?!」

「あ、マズイわね」
「ええ、」



─────おちたわね。



ツッコミを我慢していた分もなのか、吐き出すように声を張って怒りを示そうとしていたローだったが、必殺・なまえスマイル(無自覚)が発動したため、一気に顔の温度が上がったのが分かり、下を向いた。

うちの船長は普段女らしさは皆無だけど、ふと無自覚にみせる笑顔の与える影響は半端ないんだぞ!

経験者もといクルーは語る。

それをくらったら何でも許したくなるのを経験済みのクルー達は、一安心した。

まあ、これで怒りはしないだろうし。



「麦藁屋、」
「ん?なに?
あ、トラさんも食べる?」
「ってオメエもう食ってんのかよ!!早すぎだろ!!」
「らってひゃんじが…」
「なまえ、しゃべるか食べるかどっちかにしなさい」
「…、じゃあ食べるね!!」
「おう、黙って食っとけ」

「…だから、麦藁屋」
「ナミすわぁあん!ロビンちゅわぁあん!
新しいのも出来たよ〜!」
「あら、ありがとう
いただくわね」
「うんめぇえー!!
さっすがサンジィ!!」
「あったりめーだ
お、なまえ、ちゃんと飲み物もとれよ
お前の場合いつもつまらせ…ってオイ!」
「言ったそばからつまらせてんじゃねぇよ
全くうちの船長はまだまだおこちゃまだなあ」

「麦藁屋、」
「!!
なんですとー?!
わたしこれでも19だからね?!
ちゃんと自分で魚の骨も取れるようになったんだからね!最近だけど!」
「あらあら、言ってるそばから…ほら、まだ骨ありましたよ、なまえさん」
「あ、ブルック!ありがとー!」

「…」










僕色インフィニティ

(麦藁屋、)
(((うちの子はあげません!!)))
(…まだ何も言ってないぞ、)







最近あんまり書けないのでリハビリです。
内容とかおかしいとこあっても仕方ないと思ってください本当にごめんなさい愛はたっぷりつまってますかわいそうなローさんもすきなんです!

お題:カカリアさま


14_03_07


21_09_10
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