※沢田成り代わり・女主
(山本視点)
「じゃあ次の問題、
沢田、といてみろ」
「はい」
甘い蜂蜜のような明るい髪を揺らせて、席から立ち上がったのはなまえ。
誰にでも分け隔てなく接する明るい性格から、一年の頃から仲が良い友達だ。
背がちっこくて、可愛いし。
細い線に、大きくてまん丸の目が、俺を映すたびにドキドキして、たまらない。
なまえは、自分に自信がないというか、凄く謙虚っていうやつで。
勉強も、運動も出来るのに、全く自慢したりしない。
それに、クラスでバリバリメイクをして、着飾った女子みたいにガツガツとしてないし、何よりも香水臭くない。
女の子って感じの、優しいにおいがする。
リップは、イチゴだったかな。
「…………、です」
「‥正解だな
よし、座っていいぞ」
分かりやすく、解き方を説明しながら答えるなまえのソプラノの声に酔い痴れていると、もう答え終わったようで、なまえは座ってしまった。
やべぇ、授業わかんねぇなあ。
それに、めっちゃ眠い。
なまえの説明分かりやすいから、後でなまえに教えてもらうことにして。
寝よう。
「………と、……ぇ、や…!」
ん?
「山本、
ねぇ、起きて…?」
「なまえー、?」
「山本?」
「おいこら、何やってんだ野球馬鹿!
早く10代目から離れやがれ!!」
起きてすぐなまえの顔を拝めるなんてな。
俺、今日ついてる。
ぎゅーとなまえに抱きつくと、びっくりした様子のなまえと、慌てふためく獄寺の顔が見えた。
へへっ 早い者勝ちだって。
「なまえ、起こしてくれて、ありがとな」
「うん、全然いいよ」
花が咲いたかのような優しい笑顔で笑ったなまえに、きゅんと鳴った胸をばれないように、俺は「でも、まだ眠いなー」となまえに抱きつくと、予想通りに獄寺が顔を真っ赤にして、声を張り上げる。
「なんだよ獄寺ぁ
羨ましいのか?」
「な!
ば、ばか言うんじゃねぇ!
俺はただ、10代目が嫌がってるから助けて差し上げようと思って、だな…」
「えー、
なまえー、嫌か?」
なまえが、人の言うことを断れない優しい性格だってことを分かってて、こん
な質問をするなんて、俺は確信犯だな。
だって、いい匂いするし、柔らけぇし。
なんか、なまえといると落ち着くんだよなぁ。
「へ?
あ、……えーっと、」
よし、この調子なら、嫌じゃないって絶対言ってくれるな。
俺はそれを確信したから、緩む頬を必死に誤魔化す。
そんな時だった。
「なまえちゃん、一緒にお昼ご飯食べよう?」
「ほら、山本
さっさとなまえから離れなさいよ」
俺の意見なんて全く聞かないで、俺からなまえをひっぺがした黒川は、なまえにばれないように俺に舌を出した。
笹川なんて、もう離さないとでも言いそうな迫力で、がっちりとなまえの手を握っている。
「ほら、行くよなまえ」
「あー…」
「ごめんね、山本くん」
「あ、ごめんね、山本」
半ば強引に、なまえを引きずる用にして連れて行った二人を見た俺と獄寺の溜息が重なって聞こえた。
くそ、もっとちゃんと掴んどかなきゃダメだったか。
神様に頼ってられない(敵が多いんだよなー)
(あ、なまえに勉強教えてもらう約束すんの忘れた)
基本、人気者
ツナって元々可愛いもんね
みんなで取り合いっこして欲しい(*´ω`*)
書き終わってから
これ、成り代わりじゃなくても
山本夢にすればよかったとか思ってたりもする(;´∀`)
お題:alkalismさまより
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