7 さて、と次のダイヤルは師匠。 「Ciao! 師匠」 『うるせぇクソ弟子が さっさと電話くれぇでやがれ』 言い終わる前に遮られた。 いつもに増して口が悪い。 相当ご機嫌斜めのようだ。 「今ジャッポーネなんですよ」 『あぁ、知ってるぞ オマエ、電話してきただろうが』 「あれ、そうでしたっけ」 ヘマすんなとかドジすんなとか、私はどれだけ子供扱いされてんだか。 まぁ、それが照れ屋な師匠の愛情表現なんだけど。 「あ、そうでした 師匠、帽子被ってくれてます?」 『…あぁ ぴったりだ オマエこそ、無くすんじゃねぇぞ』 ジャッポーネに行く前に、感謝の印で帽子を贈った。 やっぱり、オレンジリボンが似合うのは師匠だけだと思う。 なんとなくだけど、師匠は今、帽子を目深に被ってると思う。 照れた証拠の。 「当たり前ですよ」 その他、二丁拳銃スタイルに戻すと言ったらアドバイスをくれて。 青年が動きだしそうだったから電話を切った。 |