3 倒れた敵に、万が一のために手刀で首を打っておく。 両肩に一人ずつ担いで、足でボールをリフティングしながら茂みを出た。 すると、何故か人だかりが出来ていて。 「なんだ、この騒ぎは」 銃はベストにしまってあるし、平然と呟いてみた。 「おまえのせいだ」 「おや、私のせいか」 よっとボールは蹴り上げてからシュート、ゴールです。 平然と片手に男を二人持直し、右手で帽子をなおす。 「突然驚かせてしまって、すまなかった ………それと話は変わるが、鬼道有人ってのは誰だ」 「俺だ」 名乗り出たのはさっき突っ込んできた青年。 わぉ、ゴーグルマントだぜ。 「そうか、君か」 青年を撫で回すかのように見る。 サッカーをしているだけあってか、それなりの体型だ。 少し背が小さいようだが、エリート中学のエースだったらしいから、サッカー、頭のほうもいいようだ。 しかし訳が分からないとでもいうように、青年は首を傾げる。 「単刀直入に言おう、これは君への刺客だ」 これ、敵を見せるとまた、分からないといった ふうに首を傾げる青年。 若干逃げる輩もいたけど、大丈夫だって気絶してるから。 「君のお父さんに頼まれて来たんだけど、…予想以上に多くてね 私はこれに洗い浚い吐かせなくてはいけなくて時間がない」 御曹司ってのも、大変だな。 頭を軽くぽんぽんしてやると、嫌そうに見上げてきた。 本人の近く、学校周りには軽く二桁はいた。 どれだけ鈍感なのか、または自信があるのか。 「嫌でも私と関わらないと命は無いと思ってくれ青年よ 私はファーストネームという イタリアでは通用する名だ、覚えておいて損はないと思う」 アメリカンポーズで、これの処理のために人だかりから出る。 そうさ、自分の用件さえ済めばいい。 私は気儘だからな。 |