40 「、なんだこれは」 有人のお陰で消えたウイルス。 リュカは騒がしかったので、もう匣に閉まった。 「ん? そんなもの、デスクトップには置いてなかったはずだが…」 いつも通りのデスクトップ画面に、タイトルに知らないコードが書かれたファイルがあった。 なんのコード……、これは…。 「有人ありがとな 悪いがちょっと変わってくれ」 「あ、ああ」 有人は躊躇いがちに椅子から立ち上がり、私の方に絶えず視線を向けながら、席を離れる。 私が隠している何かを、知ろうとしているのだろう。 だけど、ここからは教えられない。 「なあ、ファーストネーム」 「有人、悪いが今夜は………マスターと一緒に居てくれないか」 「は?」 「私は多分、出掛けることになるからな」 納得できない表情の有人を無理矢理部屋から追い出すと、私はファイルにコードを打ち込んだ。 このコードは―――――かつてソンニョファミリーが使っていたものだ。 ボンゴレと同等の立場で同盟を組んでいた頃の。 そう、相手は、 「どうやらバレちゃったみたいだね ファーストネーム=ファミリーネームさん!」 「トレイズ、か……」 「ボクのところまで辿り着いたこと、誉めてあげるよ! ぐっじょーぶ★」 画面の先から、資料から見つけた、トレイズ=フラモン―――――緑色の髪をもった、小柄な男が手を振っていた。 |