38 有人の隣の部屋―――――私用にと貰った自室に戻り、パソコンを起動する。 帰宅途中に綱吉から、資料を送ったと連絡が入ったからだ。 有人のことはリュカに任して、私は起動中の文字が点滅するディスプレイを見つめていた。 パスワードを入力して、やっと開いたメールボックスには連絡通り、綱吉からのメールがあった。 最新の情報が入った。 ファーストネーム宛てで来てたんだが、勝手に観てしまってすまない。 有力な人物をリストアップしておいた。 術師や、ファミリー無所属のフリーのマフィアの名前がつらつらと載せてあった。 その中で私が引っ掛かったのは、ソンニョファミリー出身で、今はフリーで仕事をしているという―――――トレイズ=フラモンというヤツだ。 確かコイツ、前闘ったことあるよな。 フゥ太のランキングでは、任務の成功率が高いマフィア、暗殺任務を多くこなすマフィア、等のランキングで常に上位。 幼い頃から幻術を使いこなし、Sランク任務の最短記録を持っているというのがかなり興味深かった。 決戦は明日だ。 ―――――、pipi.ppiii_- 「うわ、くそ…ッ、逆探知だと? 綱吉のヤツ、随分と厄介なもの送り込みやがったな…!」 どこでジャックしたのか。 綱吉からのメールが、ウイルスに感染していた。 やばいぞこれは、 |