26 円堂青年のアタックを軽く流しながら、有人の練習が終わるのを待った。 「おかえり、」 「ただいま戻りました、父さん」 有人が部屋に向かったのを見て、リュカを匣から出し、後を追わせた。 私はごくろう、ファーストネーム、と声をかけてくれたマスターを振り返る。 「マスター、報告があります」 「うん、綱吉くんから聞いてるよ」 ―――――やっぱり、刺客がいるんだね 「はい、」 何処か遠くを見るように、視線を逸らし何かに想い更けるマスター。 「…賢い子だよ、 例え養子でも、大事な私の息子だ」 子供がいなかったマスター。 跡取りとして選ばれた有能、才能と可能性に満ち溢れる義息子・有人。 任務始まって早々、厄介だな。 「全力を尽くします、」 情報が少なすぎる。 藍色の刺客、お前はいったい ―――――何が、目的なんだ。 |