22 だらだらと過ぎた。 いや、ちゃんと仕事はしてるよ。 綱吉と遊びすぎたらしく、師匠に怒られた。 いや、ボスのくせにサボる綱吉が悪いと思うよ。 三時限目も終わり、移動教室らしく、人が動き始めた。 人が団体で動く場合、敵が潜り込みやすくなる。 プレイヤーをしまい、有人の傍に近づく。 「サボりか、」 「これは無線だ、 用心しろよ有人」 「大袈裟だな、まったく」 大袈裟で、何が悪い。 これは人の命に関わる問題なんだ。 こんな下級任務、失敗したらボンゴレの、ウィルの名が廃る。 「…、お前は隙がありすぎる」 「は?」 緊張感も危機感もないヤツだな。 有人が出来るだけ“普通”の生活を送れるように、私がいる。 私が頑張らなくてはいけないのは分かっている。 だけど何か、何か狂うんだ。 私のペースが。 「…いや、なんでもない」 気にするな、有人。 私が、どうにかする。 |