17 有人が寝付きについてから、朝方まで扉に立ちリュカと交替し、朝食の準備。 ボンゴレ邸には及ばないが、セキュリティはいい方の鬼道邸。 だから、見張りなんて必要ない。 と、いうわけではなくて。 念のために気配察知をずっと。 それなりに気力を使うから、まぁ正直言って疲れてる。 「…慣れている、はずなんだがな」 夜通しの任務も、下手すれば一ヵ月間ぶっ続けの任務だってあった。 体が鈍っているのか? 鍛え直す必要があるな。 「…外だ 気は抜けないぞ、」 軽く自分に言い聞かせるように呟き、銃に素早く念入りに目を光らせる、よし異常無し。 ベストにM1911A1と麻酔銃をしまい 右の太股にベルトを留めた。 留めたベルトに開いている穴にアローナイフを挿す。 私がいつもハーフパンツなのは、このナイフがいざとなった時に取り出しやすくするためだ。 部屋の戸締まりをし、送ってもらったライフルや手榴弾、デザートイーグルは隠す。 なんてったって、殺し屋。 一般人にとっては縁の無いもの、見られてはいろいろと困る。 そして、リングをポケットに入れる。 匣もある、大丈夫だ。 準備に抜かりは、ない。 「行くぞ、有人」 食堂の扉を開け放ち、わざと悠々とした口調で話した。 |