正剛さんに作ってもらった朝ごはんを平らげ
正剛さんに作ってもらったお弁当を鞄に入れた
叔父さん、と呼んでみたら苦笑いを返され
複雑な心境なのだろう
(今まで呼ばれたこともないだろうから)
そこであたしは名前をチョイス
ほんと、馴れ馴れしいとは思ったのだけど
オッケーをもらったのだから、うん、いいのいいの
『そういえば、…あたし学校の場所知らないんですけど』
思い出して口に出すと、高らかに笑われた
『そんなことなら大丈夫さ』
もう少しすれば分かる
そう言って、正剛さんはエプロンをつけ、お店に入っていった
―――、ガラガラガラ…
『おはようございます、監督!
俺たちもいよいよ三年ですよ!!』
朝ごはんの片付けを仕事としてもらったあたしは
突然聞こえた音と声にびっくりした
なんだろう、こんな朝からお客さん?
え、監督って言ってたけど
『円堂、ちゃんと来たな
お前のことだから忘れるかと思ったんだが』
『忘れるわけないじゃないでs『俺が迎えに行くまで忘れてたんですよ、こいつ』
お、おい風丸!』
ガハハハハと笑っている正剛さん
のれんを潜ってキッチンへ戻ってくると、
『コイツ等に着いていけ』
と言われた
高らかに笑い、背中を押された
(もしもし正剛さん、誰ですか)
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