吐く息が白かった。
「せんぱーい、」
「おー?」
「寒いですねえ」
「んな着てんのにか?」
「女の子は寒がりなんですよー」
「へー」
せんぱい、せんぱい。小さい小さいせんぱい。一応一つ上なんだからな!とわたしを見上げるように訴えてくるせんぱい。小さくてかわいい。かわいい、かわいいせんぱい。
「本当に寒いですねえ、わたし泣きそうですー」
「うるせえからやめろ」
「ひどいですよお、せんぱーい
明日からマフラー巻いてこようかなあ」
「おー、そうしとけ
風邪でも引いたら面倒だかんな」
「せんぱーい、」
「ん?」
不自然なくらいぷいっと顔を反らしたせんぱい。あれー?顔赤いですよお。かわいい、かわいい、小さなせんぱい。心配もしてくれる、やさしいせんぱい。
「えへへ、照れてるせんぱいかわいいですー
ありがとうございますー」
「ばっ?!
ち、ちげえよそーいうんじゃ…!」
「せんぱーい、顔赤いですよお」
「な、!
さ、さみいからだばーか!」
「ふふ、そうですねえ、寒いですもんねー」
そういうことにしといてあげますーって言うと、先に歩いて行ってしまったせんぱい。あれー?怒っちゃったかなあ。ああ、ああ。せんぱい、待って待って。小さいせんぱいは見つけにくいの。
「せんぱーい、」
「……おい、」
「あ、発見ですー!」
「ん、」
ぐいっとわたしの手元に押し付けられた温かいもの。なんだろう、これ―――――
「んなに寒い寒い言われると、こっちも寒くなるんだよ」
「えへへ、やっぱりせんぱい、やさしいですねえ
でも、優しさも無理のない缶のジュースっていうせんぱいサイズってところが、またかわいいですー」
「か、かわ…?!
ってなんだよせんぱいサイズって、…小さいってことか?!!」
「えへへ、」
「おまえなあ…」
せんぱいは走って自動販売機を探してくれたみたいです。吐く息が白いです。
「せんぱーい、」
「次はなんだよ」
「えー、なんかその言い方、わたしがせんぱいにたかってるみたいじゃないですかあ」
親切心どこやっちゃったんですかあ、と言うと、またばーかって言われる。もうなんなんですかあ、せんぱい。かわいいからいいですけど。
「さっきからかわいいかわいいうるせえから」
「あれー?
聞こえちゃってましたかあ?」
「お前の場合、顔にも口にも出過ぎなんだよ」
ぷいっとまた顔を反らしてしまうせんぱい。どうしたんですかあ、わたし分からないです。
あ、そういうことですかあ。
「せんぱーい、」
「…んだよ」
「そんなに気にしなくても時間がどうにかしてくれますよお」
「…?」
「あれー?違いましたー?」
小路行く身長のことですよね?
(お前、マジでいい加減にしろよ?)
(え?違うんですかあ?)
(それも違わないけどよ…別のことだっての!)
かわいいと言うことをやめろと言っているらしい倉間と
身長のことを言われていると勘違いしている後輩です。
個人的に語尾が伸びてる子はかわいいと思う(りきむ)
例を挙げるなら復活のフラン的な感じです。
あ、はいもちろんぶりっ子はNGですよー!
…どう違うかって?
さあ、分かりかねます(笑)
最近本当に更新できてないので、リハビリがてら大好きな倉ちゃんを書いてみました。
実は先輩って呼ばれるのが気に入ってたりしたらかわいいよね!
お題:alkalismさまより12_11_02