●●アンインストール●●● 〜2
「はーなーいっ!」
「ぉわっ!」
授業の合間の短い休み時間。
教室でボーッとしていると、急に水谷から声をかけられた。
「何だよ…」
「何だよ、じゃないよ! ねぇ、あれから田島とどうなった?」
「へ!?」
「だーかーら、仲直りしたのかどうか聞いてんの〜」
「あ、いや……」
『水谷と栄口には言うな』
先週の田島の言葉を思い出しながら、「まあな…」と一言呟く。
それに、水谷が安堵の息を漏らした。
「良かったぁー。何だか栄口も元気なくて」
「栄口が?」
「そう。これでOKかなー、えへへ」
「何がOKなんだ?」
「ふふふ、誰にも言わない?」
「ああ、…なに?」
「ちょっと耳貸して」
「あぁ」
ニヤニヤした顔で、こそこそと耳打ちされた内容は。
今度の週末、栄口が水谷の家に泊まりにくる、というものだった。
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