●●Rays of love●●● 〜4


もしかしたら、まだ準太も帰ってないのかもしれない。
そう思って準太のクラスへ行ったものの、姿は見つけられなかった。

その辺にいたクラスメイトに聞けば、もうとっくに下校したらしい。
行き違いになったか、と悔しく思いながらまた走り出す。

慎吾の家に向かいながら、自分自身に嫌気が差した。
自己嫌悪の塊だな、今の俺は。

こんなに崖っぷちに立たされないと、動けないなんて。

今ここで準太たちの邪魔をしても、無意味なのかもしれない。
それこそ、本気で準太が軽い付き合いを望んでいるのなら、俺がいくら邪魔に入ったところで、同じことの繰り返しだろう。

準太の気持ちをないがしろにしてた罪と、自分の気持ちから目を逸らし続けた罰だろうな。
まったく、自分で自分が嫌になる。

…でも、過去の事をウダウダ言っても仕方ない。
今この瞬間が、これからの未来の何よりも早い時間だ。

もう取り戻せない過去の後悔は捨てて…準太を手に入れる。

どこまで勝手なんだろうな、俺って。
いい意味でも悪い意味でも、ここまで俺を狂わせるのは、準太しかいないだろうな。

そう自嘲しながら、慎吾の家を目指した。





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