●●Codependence●●●〜4
家に誰もいなくて良かった…と、今と関係ない事を思いながら、自分の部屋に通されて、ベッド淵に座らされた。
いつもなら隣に座る水谷も、俺の前に立ったまま動かない。
涙で歪んだ視界では、水谷の表情がうまく読み取れなくて。
それでも帰ってほしくなかったから、離された手をもう一度、自分から強く握った。
「ごめっ…ごめんなさい…!」
「……」
「みずたに、もう嫌になったよね… 大馬鹿だって、思ってるよね…」
「……」
「もう、俺の事… き、嫌いに…」
「…ん、もういいよ」
立ったままだった水谷が、ようやく俺の隣に座ってくれた。
そして、宥めるように優しく頭をぽんぽんされて…今度は安堵の涙が溢れてきて止まらなくなる。
涙でぐしゃぐしゃになりながら、水谷に縋り付く。
背中に腕を回して、離されないように力強く抱きついて。
少しぐらい離れても平気だなんて、何を自惚れてたんだろう。
俺が何をしても許してくれるって…何でそんな事思ってたんだろう。
本当にバカだ。
水谷が傍にいるのは、ちっとも当たり前じゃないのに…!
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