『ていうか、和己』
「何だ?」
『お前に関係ないだろ、俺たちがどう付き合ったって』
「そ、それは、…」
『準太も、俺がいいんだって。どっかの誰かさんみたいに、変に殻に閉じこもってる奴よりは』
「は? 準太がそう言ったのか?」
『さーてね。俺もう眠いから寝るわ。明日は鍵当番だし』
「待てよ、まだ話は終わってないぞ」
『話すことなんかねーよ。心配すんなって、ダイジにすっからさv』
「ちょ、慎吾…!」
俺の制止の言葉を無視して、プチっと一方的に切られてしまった。
冗談であってほしいという俺の願いも打ち切られてしまい…やけに重い体を引きずって、布団の中にもぐりこむ。
…準太に電話してみようか。
いや、慎吾が嘘をついてるようには思えなかったし…誘惑って、一体準太に何をしたんだ?
ぐるぐると疑問が浮かんでも、解決できるはずもなく…問題は山積みになり、頭がいっぱいになっていく。
準太の気持ちを無視してたのは、自分なのに。
目が覚めたら
全てがウソであってほしいと願いながら、目を閉じた。
* * *
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