「どうせ田島のことだろ。分かりやすく喧嘩しやがって」

阿部がつっけんどんに言い放つ言葉に、少し驚く。
喧嘩? 俺たちが?

「喧嘩って、何で…」
「違うのか? 田島、たまに超睨んでるぞ」

「え、マジで?」
「あー、俺も思った〜。田島だけじゃないよね」

「泉も睨んでるっけなー。あいつらに何かしたんじゃねーの」
「…何だ?」

少しの心当たりもない。
田島と泉に、俺は何したんだ?

ていうかこの二人の共通点って何だ。
同じクラスってことしか分かんねーけど……。

「…あ、先生きた!」

水谷は前を向き、阿部は自分の席に戻る。


(田島だけじゃなく、泉にまで?)


問題は解決するどころか、また増えてしまった。


[*prev] [next#]
2/6

目次SRTOP






人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -