「花井」
「…なに?」

「お前らって、まだケンカしてんのか?」

もしかしたら花井が原因なのか、と思ったことを口にする。
それにビクッとなったのは、花井と…なぜか、泉。
部室の空気が、また止まった。

「さっさと仲直りしろよな。キャプテンと4番だろ」
「…ンなの関係ねーよ」

バサッと制服を脱ぎ捨て、苛立つように吐き捨てる。
それに少しカチンときた。

「いつまでもウダウダしやがって。うぜーな」
「…関係ねーって言ってんだろ」

ますますカチンときたけど、それよりも大きな音が『ガシャン!』と鳴って驚いた。
それに全員がビクつき…見ると、どうやら泉がロッカーを蹴った音だったらしかった。無様にべこんと凹んだロッカーが、それを物語ってる。

張り詰めた空気が、部室内に一気に充満した。
泉が ずかずかと花井に近寄り、首元を掴んでロッカーに押し付け、また耳障りな激しい音が鳴る。

「テメーいい加減にしろよ!!」

怒鳴りつけながら、何度も花井をロッカーにぶつける。
さすがにケガしてしまうと思ったのか、隣にいた西広と水谷が、慌てて間に入って止めた。

「泉、どうしたの!?」
「ちょ、落ち着いて!」

「るっせーよ!!」

また大きな音が鳴る。
ここまでされてるのに、花井はずっと目をそらしたまま…反論も抵抗もしない。


何だ?
今、何が起こってる?


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