「ど、どうしたんだよ!?」
「…ンでも、ねーっ…!」

「何でもないわけあるか!」
「は、離せっ…!」

逃げようと暴れる田島を捕まえ、強引に近くのトイレに連れて行く。
あまり人通りがない廊下とはいえ、人目にさらされるのは嫌だ。

「田島、どうした? どっか痛いのか?」

さっきは怒鳴るように問い詰めてしまったが、今度はあくまで優しく。
嗚咽を漏らし、痙攣する背中をさすってやる。
でも、俺の問いかけには答えずに、ただ首を横に振るだけ。

「じゃあ、花井か…?」
「………っ!」

ズバリ的中だったようだ。
田島の表情が、もっとツライものになる。

いつもの明るく元気な田島の面影は、少しも感じられない。


それに少し、切なくなった。


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