* * *


水谷とろくに話もしないまま、遊ぶ日になった。
待ち合わせ場所にしていた西浦駅のコンビニ前で、相沢と巣山が来るのを 傘を差して待つ。

今日遊んだら、明日すぐに仲直りしに行こう。
ううん、今日遊んだら夜にでも電話かけようかな。
それとも、水谷の家に直接行こうか。

そう思ってると、5分遅れて相沢がやって来た。
それに軽く手を上げて応えると、「遅れてごめん〜」って謝ってきた。

「いいよ、俺も今来たところだし。巣山はまだ来てないけど」
「あぁ、巣山なら遅れて来るって。先に歌っといてってメール来た」

「あ、そうなんだー」
「おー。じゃ、行くか」

雨はヤだなーって言いながら、すぐ近くのカラオケ屋に二人で入る。
雨で平日のせいか空いていて、待ち時間ナシですぐに部屋に案内された。

少しついた水滴を払いながら、ソファに座る。
マイクを用意したりメニューをどけたりして動いてると、相沢がふいに笑った。

「甲斐甲斐しいなお前。よく働く嫁みてぇv」
「例えが分かんないってv」

そうツッコミながら、最新曲案内の冊子を手渡す。
相沢は流行の曲をすぐに聞いてるからなぁ…まるで、水谷みたいに。

「じゃ、俺が先に歌っていい?」
「いいよー」

うっかり水谷の事を考えてしまって、ふっきるように頭を振る。
大丈夫、夜にはきっと仲直り出来るはず。

今は、相沢との時間を楽しまないと!



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