* * *


「楽しかった〜?」
「うん、楽しかったよ」

遊んだ翌日。
昼休み、7組の教室前廊下で、お喋りついでに昨日の事を伝える。

学校終ってすぐに ボウリングで2ゲームやって、その辺のお店をブラついて、ファミレスでご飯食べて。
誰かがボケれば誰かがツッコむ感じで、ずーっと笑い声が絶えなくて…本当に楽しかったよと言えば、水谷も楽しそうに笑顔になった。

「へー、良かったねぇv じゃあ、次は俺の番〜v」
「う、うん…」

「どこか行きたい所ある? 俺はねぇ〜v」
「え、えーと…」

「ん?」
「そのー…」

言い出しにくいんだけど、と前置きをして話したのは…また相沢たちと遊ぶ約束をしてしまった事。
次は水谷と一緒にって、思ってはいたんだけど…

えっ! な、何で!?」
「ゴメン! 何か、そういう流れになって、断れなくなっちゃって…」

楽しい雰囲気そのままに、もっかいぐらい遊べるんじゃね?っていう会話の中で、つい うんと頷いてしまった。
きっと、相沢も巣山も「水谷は実は話の分かる奴だ」って、認識してしまったからだと思う。

天気予報が伝えてた雨の日に、もっかい遊ぼうって話になって。
ちょうど、相沢がいなくなる前日だったし…

でも、今度デート出来る日はその日だって、水谷もその内 知るはずだから…誘われるんだろうとは思ってたんだけど。

「俺のが先約でしょ!? それなのに、約束入れちゃうなんて…!」
「だから、ゴメンって! それに、相沢はもうすぐ居なくなるんだから…」

「それとコレとは関係ないじゃん! 栄口は、平気で約束破っちゃうの!?」
「そ、そんなつもりじゃ…!」

「今から断って来てよ! もう1回遊んだからいいじゃん!」
「…ちょっと、水谷!」

水谷の言葉に、ついカチンと来てしまった。
約束を破ったのは俺の方だって頭では分かってるけど、そんな言い方しなくたって…!


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