「叶、それはウソやないねんな…?」
「あ、当たり前だろ!」
「そっ、か…」
めっちゃ嬉しい。
ボソっと俺の耳元で囁かれた声に、俺はまた真っ赤になってしまう。
「俺、めっちゃ叶のこと好きやねんで」
「うん……」
「誰にも渡しとうない」
「う、うん……」
「ほんまに好きや。俺と、もっぺん付き合うて…?」
「おだ…」
ぎゅうっとまた力を込められ、ちょっと苦しいけど…
その苦しさが、凄く心地よくて。
「うん……」
俺も、織田の背中に腕を回す。
小さくしか声を出せなかったけど、聞こえたみたいだ。
織田の耳が、ほんのり赤い。
「ほんまに、こないに好きや言うてんのに、何で疑うねん…」
「だ、だって……」
「んー? 言うてみぃや。今後の参考にするし」
抱きしめたまま、ぽんぽんと俺の頭を撫でながら、宥めるような甘い声を出してきやがる。
それにいちいち、ドキドキして。
…はぁ、本当に俺ってヤバイかも。
もう、末期だ。
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