『なぁ、一日くらいデートせぇへん? せっかく、部活休み期間なんやし』
『あー? お前大丈夫なのかよ、そんなんで』
『ええやんかーv』
『赤点とったら、部活出られないんだぞ』
『う… だ、だから、一回だけならええやん!』
『はぁ、勝手にしろよ』
…デートに誘ったのは、織田の方だろ。
何で何もしてこないんだよ。
おとなしく待ってる自分がバカみたいだ。
こっちから切り出せばいいのに、自分ばっかり楽しみにしてるみたいで癪だから言い出せない。
鳴らない携帯。
それを見ていたくなくて、
織田がいない寂しさを感じたくなくて。
机に向かって試験勉強に没頭することにした。
* * *
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