* * *


――後始末された後、今は栄口さんのダブルベッドの上。
まだ快感の余韻が残ってる僕の横で、心底嬉しそうに抱きしめてくれる。

いきなりの展開に怒ってもいいんだろうけど…まるで子供みたいな笑顔を見てしまえば、そんな気持ちもふわっと消えてしまう。
まさか、そこまで計算してないよね?

「…ゆうとがね、弟が欲しいって言ってるんですよ」
「はい、聞きましたよ…もう、ビックリしました」

「あんまり年を離れさせたくないので、早めに子作りしましょうねv」
「な!」

…もう、どこまで僕を驚かせたら気が済むんだ、この人は…。
でも、この暖かい感じはクセになってしまいそう。それに併せてさっきの疲労感もあって、少しだけ眠くなってきた。

「眠いですか?」
「…ん、ちょっと…」

「ん…、おやすみなさいv」
「…はい、おやすみなさい」

ちゅっと またキスされて、そのまま ずるずると夢の世界へ引きずられる。
うとうとしながら思うのは、いつか本当に『家族』になれたら…って事。

幸せが一気に来たみたいで怖いな、と考えながら、大好きな人の腕の中で、すとんと眠りに落ちてしまった。





**END**


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