栄口家〜
パパ「……ぁれ?」
西広「あ、起こしてしまいましたか?」
パパ「どうして… あれ、ゆうとは?」
西広「お姉ちゃんと一緒にいますよv はい、これどうぞv」
パパ「…あ、卵粥だv すいません、お手数おかけして…」
西広「いいえv こっちは、卵酒です。あったまりますから、ちゃんと飲んで食べて下さいね」
パパ「ありがとうございます…。ゆうとたちには…?」
西広「さっき、一緒にハンバーグ作りました。もう食べ終えて、テレビ見てますよv」
パパ「そうですか…。何から何まですいません…」
西広「いいんですって、僕が勝手にやったことですから。それじゃあ、僕はバスの時間があるので、これで…」
パパ「ま、待って下さいっ!(腕:掴)」
西広「わ! な、何ですか?」
パパ「あの、……//」
西広「………//」
パパ「今の時点でいいんです。先生の、本当の気持ちが知りたいんです」
西広「本当の気持ち…?」
パパ「迷惑ですか?」
西広「迷惑だなんて、ちっとも思ってませんっ」
パパ「じゃあ、子持ちだからですか?」
西広「そんな…。お姉ちゃんもゆうと君も、お利口さんだし…」
パパ「じゃあ、やっぱり僕が…?」
西広「違うんですっ、あの…!」
パパ「え?」
西広「…怖いんです」
パパ「え、怖い…? 僕がですか?」
西広「…本気に、なるのが、です…(うるうる)」
パパ「本気、って…」
西広「栄口さんは、ただ寂しいだけなのかもしれないでしょう? そこに、僕と都合よく知り合って、それで…」
パパ「ちょっと待って下さい。それじゃ、僕の気持ちがウソみたいじゃないですか?」
西広「あ…」
パパ「フラれるのはしょうがないにしても、僕の気持ちまでなかったことにされるのは、あんまりですよ。傷付きました…」
西広「ぁ…。ご、ごめんなさいっ! そ、そんなつもりじゃ…! もう、本当に僕って鈍感で、自分でもイヤなんです、こんなのっ…!」
パパ「…先生?」
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