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西広「…っていう、事なんだけど」
母 「はー…、そうなの…(驚)」
西広「ど、どう思う?」
母 「どうも何も…お付き合いしてる人がいるなんてのも初耳だし、ましてや相手に子供もいるなんて…しかも二人も…」
西広「そうなんだ…。でも、子供はすっごく可愛いんだ! いい子だし、優しくて…」
母 「そりゃあねぇ。アンタは子供が好きでその職に就いてるんだから、そう思うでしょうけど…」
西広「まぁ、そうなんだけど…」
母 「相手の方はどうなの?」
西広「もちろん、優しくていい人だよ。僕には全然勿体無いし、……」
母 「はは〜ん…なーるほど…」
西広「え? なに?」
母 「アンタ、自分に自信がないのね。だから悩んでるんでしょ?^^*」
西広「うう〜ん…そうなのかも…」
母 「まぁ、私も他人事じゃないから? 適当なアドバイスは出来ないけど…大事なのは、自信じゃなくて気持ちじゃないかしらねぇ」
西広「気持ち?」
母 「この人とずっと一緒にいたい、っていう気持ちよ。自信なんて、後からついてくるものじゃない? 誰だって『親になる』っていうのは、少なからず恐怖があるんじゃないかしら」
西広「…お母さんも、怖かった?」
母 「そりゃそうよー! アンタがデキたって知った時は、嬉しさばっかりが先行したけどね。ふと冷静になって思うのよ。『本当に私が育てていけるのかしら』…ってね」
西広「うん…」
母 「居ても立ってもいられない時期もあったわ。不安ばっかり募ってね。それなのに、お腹はどんどん大きくなるし…。何度も泣いたわー。でも、その時は必ず、お父さんが励ましてくれたの」
西広「お父さんが?」
母 「そうよー。何度も何度も、しつこいくらいにね。それで思ったのよ、『あぁ、この人を選んで良かった』ってね」
西広「ははは、ノロけてるv」
母 「お父さんには言っちゃダメよ、照れちゃって不機嫌になるんだからv」
西広「分かった、言わないどくv」
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