これって、
正夢って言うんだろうか。

それとも、
浜田が変態なだけか?



●●夢の続き●●●


「泉ー、コーラ飲む?」
「んー、飲むー」

浜田の部屋の、1台だけある扇風機の風を目の前で浴びながら、コーラのおかわりを頼む。
さっきまでテレビつけてたんだけど、どれもつまんねぇから消しちまった。だから、今はこの扇風機の音と、三橋のおばちゃんからもらった風鈴の音だけが響いてる。

自然の音だけで過ごすってのもいいなー…なんて思いながら、扇風機の首振りにに合わせて、俺も左右に揺られた。
あっついけど、涼しい〜…。

「はいよー」
「おー」

顔は向けないまま、左手だけでコーラを受け取…ろうとしたんだんだけど。

「うわっ!」

ガシャン!と音を立てて、受け取りは失敗。俺がコップをちゃんと持たなかったから…無残にも砕け散り、コーラも床へ広がっていった。

「わ、わりぃ…」
「大丈夫か? ケガない?」

「え? あぁ、うん…」
「そっか。そこ動くなよ」

立ち上がろうとした俺を制止して、浜田が雑巾と小ホウキを持ってきた。
コップはほぼ真っ二つに割れたし、フローリングの床だから、コーラの染みもつかなかったけど…。

俺ってば何やってんだ!
迷惑かけてんじゃねーっての!

テキパキと割れたガラスを小袋へと詰めて、掃除は完了。念の為、ちっさい破片が飛んでないか二人で調べたけど、大丈夫みたいだ。

「ごめん、数少ないコップが…」
「はは、いいって。どうせ貰い物だし」

反省する俺に、浜田は笑って許してくれた。っても、俺の気が済まないんだけど…。

「今度、似たようなの買ってくるわ」
「いーって、いーって!」

せめて弁償を、と思って申し出たものの…浜田はもう何事もなかったかのように、扇風機の前に座りやがった。

俺も風を感じる為に隣に座って、明日にでも100均とか行って来ようと決意する。
1個だけじゃアレか、侘びの気持ちも込めて、2個とか…。

「ケガなくて良かったわー。泉の体が1番心配だしなv」

…ん?
このシチュエーション、最近どっかで…?

あ、そうだ。こないだの夢だ。
あの時割ったのは皿だったけど…その他はほぼ一致してる。

あれ?
確かあの後は…?


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