いろんな道が
あると思うけど。

隣に、
お前がいてくれるなら。


●Various ways,together●●



「カグヤーン、ファミレス行くかー? 進路相談会でもしよーぜぇー」
「あー…、俺パス!」

「大河、加具山君はこれから榛名とデートでしょv」
「おま!// ただ一緒に帰るだけだっつの!//」

「下校デートっすv」
「ただの、げ・こ・う・だ!//」

「はいはいv じゃね、加具山君v」
「おっさきぃ〜!」

今日は午前が練習試合で、午後が自主練だった。
夕方まで各々で練習し、トレーニングルームはまだ熱気がスゴイ。

そんな中、大河や涼音は他の部員を引き連れてファミレスに行くらしい。
コイツら本当にカスト好きだな…。

「行きましたね?」
「……そぅだな。んっ…!」

ガヤガヤと騒ぎながら、みんながいなくなった後。
必ずといっていいほど榛名は抱きついてキスをしてくる。
それも、何かしんないけど…スゲェ深いやつ。

散々口内を暴れまわった後、満足したのかふっと唇が離れる。
そのタイミングがまだ分からなくて、また榛名を追おうとした所でハッとした。
それに榛名がニヤニヤして笑ってんのがまたムカつく…!

「オラッ! 帰るぞアホッ!//」
「イダッ! ちょっ、すぐ蹴るのやめて下さいってば!」

ぶーぶー文句言ってるコイツをシカトしながら外に出る。
ふと見上げた空は、どこまでも遠くて、赤かった。


・ ・ ・ ・ ・


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