お前のものは俺のもの。
俺のものは俺のもの。
拒否なんてさせねぇ、諦めるんだな。
●●Love dictatorship●●●
「泉ー、機嫌悪いなぁ」
「……まぁな」
田島と三橋の3人で昼食をとった後、田島にからかわれるように指摘された。誰のせいだと思ってんだよ、ったく。
「じゃー、花井んとこでも行くかな! 三橋も行くか?」
「う、うん! い、泉君は?」
「行かねーよ。俺が花井と阿部に会いに行ってどうする」
「確かになw じゃ、行ってくるー!」
「ああ」
わーわー言いながら、二人は教室を出ていった。
時間ギリギリまで寝るかな、と少しの欠伸と共に机に突っ伏す。
阿部はともかく、花井も最近は田島にべったりだ。
アクションを仕掛けるのは田島みたいだけど、今までなら受け流したり拒否したりしてたのに、そんなこともなくなった。
田島が話しかければ相手してやってるし、抱きつけば抱き返す。
平和なもんだ、と目を閉じた。
それに当てられるこっちの身にもなってみろっつの。
騒がしい時間だけど、疲れからなのか自然と睡魔が襲ってくる。
それに身を委ねようとしたところで、ふと浜田を思い出した。
今日は学校にきてない。あいつはたまに、突然休んだり遅刻したりしてくる。
風邪でもひいたのか、それとも何か別のこと?
何度かセンター問い合わせしたけど、受信メールはなし。
かといって、こっちから連絡すんのは何かムカつく。
俺も田島みたいに能天気になれればいいのに、と思ったところで、俺の思考は途絶えていった。
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
[*prev] [next#]
1/9
【目次・SR・TOP】